介護保険「必要な時に、必要な人へ」

2017年11月11日 21時45分 | カテゴリー: 高齢者、障がい児・者福祉

久しぶりに鏡諭さんの介護保険制度のお話しを聞きに秋葉原まで。11月5日、市民と議員の条例づく り交流会議 2017 秋の特別企画でお話くださった鏡さん。この日も、保険制度と福祉制度のそもそもの違いをを理解しましょうと、かなり丁寧にお話しくださいました。

鏡諭さん(左)と、コーデイネーター廣瀬克哉さん(右)

続いて、2015年度制度改正で総合事業が実施されているが、果たして厚労省の狙い通り動いているのか?という問題。プロフェッショナルな事業者が提供してきたサービスを、多様な人材、ボランタリーな人たちにも担ってもらおうという構想ですが、同じ事業者がみなしで実施しているだけで、多様な担い手が参入しているわけではありません。

介護保険給付費は3,6兆円からスタートし、現在10,4兆円の規模になっていますが、一方で、介護報酬はマイナス改定を重ね13%の削減。鏡さんは、「サービスを使っている人が被保険者の7,8%に過ぎないためになかなか理解されない。該当する年齢にならないと分からない制度。」これが、介護保険制度の致命的な弱さだと言われます。
社会保障国民会議の報告( 2013年度8月6日)以来、給付の縮減と負担の増があらゆる制度にのしかかっています。介護保険法等改正法が可決成立(2017年5月26日)し、それに基づいて市町村は次期計画策定を進めています。鏡さんは、この動きについても、「財務相、官邸の締め付けが強い。」と指摘されています。
しかし、だからと言って、給付を縮減するだけでなく、給付は大きくなっても必要なサービスはお金をかけてもやるという発想も必要と、「市町村特別給付(横だしサービス)の事例も紹介くださいました。

第7期 横浜市高齢者保健福祉計画・介護保険事業計画素案

横浜市はすでに第7期(2018~2020年度) 保険料基準月額案を公表していますが、選択肢はひとつじゃなくて、「これくらいの負担をすればほどほどサービスが受けられる、中ぐらいのサービスなら負担はこのくらい、ちょっと我慢するようだけど負担を抑えるなら・・・」というような複数の選択肢があるとしっかり考えられるはず。(実際、複数案を提示している自治体もあるそう。)

国が軽度者と言っている人たちの暮らしやケアの現場は想像以上に厳しい。鏡さんは、現場に出かけ、利用者の声やその声を代弁する事業者の声を聴いてこよう!と締めくくってくださいました。
現在、神奈川ネット介護保険プロジェクトで、まさにそういう調査を実施しています。
たくさんの事例から「必要な時に、必要な人へ」介護保険サービスが提供できる仕組みを考えます。11月17日の介護の日フォーラムでは中間報告を予定しています。ぜひ、ご参加ください。