横浜市の保育所入所辞退者は1,454人

2017年6月19日 00時31分 | カテゴリー: 子育て・子育ち・女性

2年前、関東某自治体の小規模保育事業者から、認可保育園の入所決定者の辞退が続出する事態になって、役所の中で怒号が飛び交っていたという話を聞き、横浜市はどうなの?と聞いてみたことがあります。その際、「うちはそのようなことはありません」とのお答えだったのですが、にわかに信じ難く、毎年この時期にはその疑念がふつふつと蘇っていました。
そんな時、目にした世田谷区長のツイッターのつぶやき。その内容は「認可保育園入園希望者の中に「育休延長」のために「保育所入所不承知通知書」を必要とする人も含まれている。毎年入園可となりつつも、辞退する人が続出する。ハローワークでの「入園不承知」の書面提出を廃止するべきだ」という趣旨。(やっぱりね)
また、こんな自治体のアナウンスも目にしました。
『育児休業給付金を受給中の方で、お子さんの1歳の誕生日以降も引き続き受給を延長される方は、あらかじめ保育園等の入所申し込みをしていただき、入所できない場合に市町村が発行する保留通知書または保育所等入所待機証明書の提出が必要になる場合があります。保育園等の入園申し込みの締切日にご注意のうえ、忘れずにお手続きください。』・・・ってなんか変じゃない?
こんな煩わしい手続きをしなくてはならない保護者、入りたいんだか入りたくないんだかわからないまま、保育所入所事務を進めなければならない役所、挙句、辞退しますと言われる、一方で待機児童は正確にカウントしなさいと言われる。みんな気の毒だ。どんなふうに子育てしたいのか、どんな働き方を望んでいるのか、どんなサポートが必要なのか。なかなかつかめないだろう。このサイクルの中では。実際、横浜市の認可保育所入所辞退者は1,454人(2017年度)にのぼりました。

横浜市の要望項目

待機児童のカウント方法(定義)が自治体ごとにバラバラなのはまずいという事で、検討委員会も開いて新しい定義も作りましたが、やっぱり「育休」の実態把握は困難という意見も出されてました。来年度から新定義で運用することになるけれど、自治体はみんな困ってるのではないでしょうか。
横浜市の担当課にも、育休や育児給付金の申請手続きを見直すべきですよねとお話ししましたが、早速、国への要望も出されてます。さすが早い。

安倍首相は、2017年度末までに待機児童をゼロとする「待機児童解消加速化プラン」の達成が絶望的となってしまい、目標達成を3年先送りし、新たな計画を打ち出すことを表明しましたが、「待機児童をゼロ」を念仏のように唱えていては、見落としてしまう問題が多いのではないかと心配になります。

そんなわけで、「待機児童対策を超えて~必要とされる保育を広げる」というレポート書きました。これから丁寧に現場の事例や保護者の声も拾っていきたいと思います。前回のエントリーでも書いた保育の質の向上やソーシャルワークにも着目しレポートしました。ぜひ、呼んでくださいね。

おまけ
レポートの冒頭で、さらっと「2017年4月1日時点の神奈川県内の待機児童は756人、保留児童は過去最多の9,431人」という数字を紹介していますが、県が保留児童数の公表を始めたのは昨年2016年度から。ようやくの公表という感じです。
2013年には、県議会で保留児童の公表を求めました。その際、次世代育成課長は「市町村で待機児童の定義が異なるので、市町村の方から、保留児童数の公表についてはもう少し整理ができてからにしてほしいと要請されている(なので公表しない)」と突っぱねました。まちまちの定義で導き出した結果として「待機児童数」を公表しているのだから、シンプルに保育所に申し込んで入所できない保留児童数を公表することは問題はなかったはず。
当時も、潜在的ニーズの見える化に努力せよと意見したのですが、ニーズの見える化問題は次のステージに進んでます。どうする神奈川県。