ユニバーサル型シェルター「どんな人でもできる限り受け入れる」

2016年8月10日 13時05分 | カテゴリー: 生活困窮者支援・若者支援・働き方

4日、 特定非営利活動法人湘南ライフサポート・きずなの事務所を訪ねし、スタッフの皆さんのお話をうかがう機会を得ました。

きずなシェルターの居室

きずなシェルターの居室

皆さんが、6月の厚生労働省での「生活困窮者自立支援制度」についてのヒアリングの場で、現場の困り感を伝えておられた様子が強く印象に残り、もう一度お話を聞きたいと思っていました。
湘南ライフサポート・きずなとの最初の出会いは2005年の市民社会チャレンジ基金へのエントリー時でした。野宿生活者のための宿泊施設を運営される中で、野宿生活者の高齢化、精神障害を抱えた入所者への支援といった課題も見え、解決のためのあらたな事業展開を模索されていた時でした。

あれから11年、今年4月に発行されたニュースレター“きずなメール”には、『単身世帯、複数世帯、男性、女性、子ども連れ、妊婦。新生児から90代まで。身体障害、知的障害、精神障害。そしてそれらの手帳取得をめざす人。生活保護利用レベルのホームレス状態、その「一歩手前」の生活困窮者、DV被害、未成年・高齢者・障害者への虐待。通院、刑務所などからの出所、施設退所後の帰住先の喪失、ストーカー被害。どんな方でも、できる限り。つまりNO BORDER SELTER』と記されています。野宿者支援から出発した湘南ライフサポート・きずなの活動は、さまざまな困窮状態にあるを方たちを支援する活動へと広がっていました。

2015年度の保護件数は 206件で、このうち約7割が子どもを同伴していました。

2015年度の保護件数は 206件で、このうち約7割が子どもを同伴していました。

神奈川県の配偶者暴力相談支援センター・一時保護件数は減少傾向にありますが、きずなシェルターは、ほぼ満室。相談員の本間香代さんは、「困窮はいつも、制度の想定よりずっと複雑で多様。公的シェルターの利用要件を満たせない、規制が馴染まないという人たちも放っておけない」と言います。きずなシェルターは「ユニバーサル型シェルター」、「私たちはジェネラリストでなければならない」との言葉も印象的でした。
私がうかがった時間、本間さんは、入所されている方の病院の付き添いのため半日がかりの外出中でした。抜群のコミュニケーション力を持って、制度のすき間、垣根を超えた支援を展開する皆さんの活動を、次号情報紙でもお伝えする予定です。
この間、国や自治体も新たな総合相談支援体制づくりをかかげ「パーソナル・サポート・サービス」 モデル事業、生活困窮者自立支援事業とさまざまな支援メニューを提示していますが、これら公的制度が機能しているのか、現場の実践を後押しできているのか、あらためて検証が必要だと思います。