ピッピ若者就労チーム 勉強会&ケース検討から

2016年8月1日 00時38分 | カテゴリー: 生活困窮者支援・若者支援・働き方

IMG_2617 ピッピ親子サポートネットの若者就労チームの勉強会で、NPO法人ユースポート横濱の池田彩子さんのお話をうかがう機会を得ました。池田さんは、ユースポートが運営するよこはま若者サポートステーションの実践にもとづき、働きにくい若者の現状や若者を支える視点をお話くださいました。

 若者の失業率は低下傾向にありますが、若年無業者数はこの10年間ほぼ横ばいです。池田さんも「求人数が増えても就労に結びつかない層がいる」と分析されています。15歳〜29歳の産業別就業数から「7割が対人・サービス業に従事しており、多様な能力、特に対人場面で効果的に振る舞える能力が求められている状況」との指摘もありました。
経済産業省が打ち出す「社会人基礎力」でも、「前に踏み出す力」「考え抜く力」「チームで働く力」の3つの能力(12の能力要素)がうたわれています。若者たちには、コミュニケーション能力をはじめとした高度な力が求められています。
 2014年に、全国12のサポステで実施したサポステ利用者の調査(若者政策提案書)では、複合的なハンデを抱えている若者の姿が捉えられていました。利用者の家庭状況については「困難な家族背景や家族状況(*1)」が「あり」の回答が24%、重複が19%となっており、利用者である若者が重複した困難や複合的なリスクを抱えていることがわかります。スクリーンショット 2016-08-01 0.26.28
幅広い能力がもとめられている労働市場で困難を抱えてしまう若者が市場からはじき出されてしまうことも十分理解できます。

こうした状況に対し、障害者差別解消法にもうたわれているように「職場側が障壁を取り除く配慮をすることで、若者は働くことができる」という若者を支える視点を確認しました。具体的には、「臨機応変を必要としない→仕事の切り出し、具体的・視覚的で時間的な見通しを含んだマニュアルを作る、支持系統を統一する、当たり前のことも曖昧な表現は使わずに言葉として伝えていく、担当者から定期的に声かけする」といった有効な配慮の事例を学びました。これらは発達障がいを参考にした配慮ではありますが、このような配慮で困る人はいません。池田さんも、誰にとってもやさしい配慮として提案下さいました。

 ピッピ親子サポートネットが、法人内の事業所で就労訓練に取組むことになって約8年が過ぎました。そのきっかけは地域で若者の居場所を提供していたNPOとつながったことでした。一緒に働くなかで、彼らにとってこの仕事で良いのだろうか、次のステップをどう考えれば良いのかなど思い悩むことは少なくありませんし、振返ってみると長い時間が必要でした。
 池田さんのお話をうかがって、サポステは、若者に体する個別サポートとともに、現場を支える中間組織しとしても重要な機関であることをあらためて実感しました。これからも、スキルアップめざして、経験をクロスさせていく機会を持ちたいと思います。
 
(*1)「親の離婚・死別」「DV・虐待経験」「家族の精神疾患・障がい」 「ケアを要する家族」「外国にルーツを持つ」「家族関係不和などその他の問題」の6項目に該当するもの。