小規模保育の現場は今〜子どもミニデイサービスPJから17年を経て〜

2016年1月16日 20時49分 | カテゴリー: 子育て・子育ち・女性

 13日、小規模保育協議会のコーディネートで、小規模保育施設(0〜2歳児対象、定員19人未満)「といろきっず中山保育園(緑区中山)」と、「りとるピッピ(青葉区市が尾)」を訪問しました。

といろきっず中山保育園


 といろきっず中山保育園は、中山駅そばのビルの1階にある定員12人の園で、子ども・子育て支援新制度のスタートともに開園されています。保育園を運営する十色舎代表の福井渉さんが強調されていたのは「寄り添う保育」。従来の保育所基準よりも手厚く保育者が配置される小規模保育の現場にはゆったりとした時間が流れています。
 といろきっずを利用している人の中には、初めから小規模保育園を希望していたわけではない人も多いといいます。認可保育所に入園できず次の選択肢として「といろきっず」を見学、アットホームな環境を気に入って入園されるそう。ところが、年度途中に認可保育所に“空き”ができると区の利用調整が入って、認可保育所に転園となります。小規模保育施設が認可保育の待合室のようになっている状態は、園にとっても子供にとっても望ましいものではありません。
 0〜2歳児までを対象とする小規模保育の最大の課題は「三歳の壁」。横浜市では、小規模保育施設卒園後の進級先の確保や保育の助言・相談、合同保育、行事参加、 園庭開放等の保育内容の支援等の連携を進めるために、雇用費等の経費の一部に充当する独自助成制度を持っています。非常に優れた制度ではありますが、昨年4月時点で「卒園後の進級先」が確保できている小規模保育事業所は65%にとどまります。 
 
 一方、小規模保育事業のモデルとして子ども・子育て支援新制度施行前から横浜市が実施していたNPO委託型家庭的保育(2010年〜)を経て小規模保育の認可園となった「りとるピッピ」は少し様子が異なっています。法人が運営する認可保育所が連携施設となっていることもあり、「3歳になるまでは小規模保育、その後幼稚園や保育園に進むという形が少しづつ定着してきた」とのこと。小規模保育の良さが理解され始めているのだと思います。りとるピッピでは、子育て経験者が補助者として小規模保育に関わり、やがて保育士資格を取得するという好循環も生まれています。
 
 1998年の「神奈川ネット子どもミニデイサービスプロジェクト」から17年。地域に使い勝手の良い保育所をつくろう、子育て経験を活かした制度をつくろうという実践は、小規模保育という形で制度化されました。しかし、未だ道半ば。先進自治体の取組みを後押しする国の財政支援も必要であり、今後も現場発の提案に取組みます。


りとるピッピ


*連携施設(横浜市HPより)
認定こども園、幼稚園、認可保育所のいずれかの施設と連携します。連携施設は小規模保育事業に対し、「保育内容の支援」「代替保育の提供」「卒園後の進級先の確保」等の支援を行います。ただし、「卒園後の進級先の確保」は平成31年度までは経過措置として設定していない場合もあります。
 

*小規模保育事業所の建設費に対する補助制度の創設 など横浜市の要望