現場からの提言〜障がい児支援を考える〜

2015年12月15日 22時41分 | カテゴリー: 子育て・子育ち・女性, 活動報告, 高齢者、障がい児・者福祉

 

移動サービスアクセス東知子さん(右)のお話を聞く

15日、青葉区で活動するNPO、W.Coが参加する青葉ユニットの障害福祉制度を学ぶ企画で、となりのいえを訪問しました。となりの家は小学生から高校生までの放課後の居場所で、学童保育、放課後等デイサービス事業等を実施しています。子どもたちは、一つ屋根の下でさまざまな交流を重ねています。時に、子ども同士キツい言葉も飛び交うそうですが、多様な出会の経験が大事だろうと思います。

となりのいえは、開所当時から、学校に馴染めない子どもや支援が必要な子どものためのフリースペースや寺子屋(学習支援)事業にも取組み、2007年に横浜市の独自制度“障害児居場所づくり事業”を開始すると、当時不足していた高校生までを対象とした送迎サービス付きの居場所として多くのニーズが寄せられました。しかし、2012年に児童福祉法の改正により放課後等デイサービス事業がスタートして以来状況は一変。放課後等デイサービス事業は、青葉区で9カ所、都筑区は14カ所、全市では137カ所と市の今年度末までの整備目標130カ所を上回るハイペースで増えています。

となりのいえは4つの養護学校・特別支援学校にお迎えに行っていますが、放課後になるとたくさんのデイサービス事業所の送迎車が並びスクールバスはガラガラ。複数の事業所を使い分けている家庭も多く、先生たちは行き先を間違えないように子どもたちを送り出さなければなりません。
となりのいえのスタッフは、必要なサービスをコーディネートする仕組みが整わないままに選択肢が広がっていくことに危機感も感じています。 そこで、現在、障害児相談支援事業の開始に向けて準備中とのこと。相談やサービスコーディネートを通じて、新たなネットワークづくりにつながることが期待されます。

今日は、移動サービスアクセスの事業についても共有。アクセスは、福祉有償運送事業の他、ガイドヘルプ事業(通学・通所支援)、ガイドボランティア事業(通学・通所・一般・余暇)を実施しており、放課後等デイサービスの送迎のすき間を埋めるようなニーズの受皿にもなっています。通学通所支援は、養護学校や特別支援学校の児童・生徒しか使えません。聴覚障がい者がガイドボランティア制度の対象となっていないという課題もあります。青葉区から保土ヶ谷区の聾ろう特別支援学校に通う児童の送迎を依頼された際に、サービスコーディネートに悩まれたという事例もうかがいました。ガイドボランティアの登録者もなかなか増えていないなか、利用したい人が自分でボランティアを探さなければならない状況もあります。

学童&デイサービスの共有スペース1月からいよいよ青葉区にも移動情報センターが開設されます。移動情報センターは、移動に困難を抱える方からの相談に応じて、各サービス事業者等の情報提供や紹介を行う窓口です。 青葉区には移動支援に関わる事業所が30程度ありますが、実際日々稼動している事業者はごくわずかです。センターに寄せられる相談事例が蓄積されることで、これまで潜在化していた移動支援のニーズや課題が明らかになるのではないかと思います。
こういったお話を聞き、 子育て支援事業者からも子育てサポートシステムや、親と子のつどいの広場などに寄せられる障がい児支援の事例も出され、相談機能や関係機関の連携を強化して家族まるごと支援できるコーディネートが必要との意見も聞かれました。異なる場面、異なる制度で障がい児・者の支援を行っている皆さんと意見交換することで、あらたな政策・制度提案に向た道筋も見えてきました。