共同の家プアンの実践から

2015年11月26日 22時42分 | カテゴリー: まちづくり, 子育て・子育ち・女性

共同の家プアン代表の郡司真弓さんと、多文化活動連絡協議会代表の中村ノーマンさんをお迎えし、DV被害者や外国につながりを持つ子どもの支援活動ついてお話いただきました。異なるフィールドで活動されているお二人のお話が重なりつながる貴重な機会となりました。
共同の家プアンは、女性と子どものためのステップハウスです。DV被害者のためのシェルターは、DV防止法によって2週間の滞在が認められていますが、2週で自立することはほぼ困難です。プアンは、緊急一時保護所などを利用した後に、もう少し心身を休め、新しい生活を始める前の準備期間を過ごすための場所で自立支援に特化した中長期滞在施設です。DVには、身体的暴力、心理的暴力、経済的暴力、社会的隔離などなど、多種多様な「力による支配」があります。郡司さんは、親からの虐待を受けている、友人もいない、住まいがない、貯金もない、コミュニケーションが苦手など、さまざまな困難を抱えた女性たちの共同生活の一端を紹介下さいました。プアンの活動を踏まえて、空き家を活用した自立支援拠点の整備や女性相談員の経験を持つ方々の活用なども提案いただきました。
増加を続けているDV被害に対し、公的相談機関が不足しているとの指摘もありました。特に神奈川県内には、県の設置した配偶者暴力相談支援センターが2カ所、横浜市、相模原市に各1カ所の計4カ所あるのみ。県の「かながわDV防止・被害者支援プラン」で、(2014~2018)で1カ所増やす目標を持っているものの、東京の9カ所、埼玉の16カ所、千葉の18カ所に比べて本当に少ない状況です。警察におけるDV事案の認知件数も急増しており、警察官を対象とした研修も必要です。
当事者が声をあげづらく、支援団体としても成功事例を公表しづらいなど構造的な問題もあります。そのため政策・制度が遅れてしまっている分野でもあり包括的な福祉政策の体現化に向け、DV防止法の改正とともに地域福祉を充実させていく必要性を確認しました。

次のレポート「子どもたちに社会のことを教えてもらった」外国につながりを持つ子どもの現状と課題」(中村ノーマンさんのお話から)

に続く