神奈川県手話言語条例案について質疑

2014年12月30日 16時54分 | カテゴリー: 県政レポート, 高齢者、障がい児・者福祉

 12月25日、県議会定例会の最終日に「神奈川県手話言語条例」が議員提案され全会一致で可決しました。
 条例制定のきっかけとなった陳情には5万4千筆を超える署名が添えられていました。本会議当日もたくさんの傍聴がありました。地域で長年手話ボランティア活動をされている方々にも県議会の議論に注目いただき、様々お声掛けを頂いてきたところです。県議会を傍聴した友人は、聴覚障がいの方から議場の場所を尋ねられ、手話で会話ができずスマートフォンでやり取りしたが、手話で会話できるようになりたいと強く感じたと話してくれました。当事者の皆さんの運動がもたらした人々の変化を実感する一幕でした。

 さて、障害者の権利に関する条約や障害者基本法において、「手話」は言語として明確に位置けられており、条例においても「手話は、手や指、体の動きなどを用いる独自の語彙及び文法体系を有し、ろう者とろう 者以外の者が、互いの人権を尊重して意思疎通を行うために必要な言語である。」と謳っています。条文には、県の責務、市町村との連携および協力、県民・事業者の役割等が規程されていますが、それぞれが取り組むべき課題、方向性についての考え方や具体的取組みをより明確にし、施策を総合的・計画的に推進して行く上で、「手話推進計画」(第8条)は非常に重要です。

 昨年「手話言語条例」を制定した鳥取県では、条例に基づき当事者団体の方々も委員に含めた協議会を設置し、その意見を聴きながら計画の策定を行うこととし、現在議論が進められています。障害者の権利に関する条約では、障がい者が、政策及び計画に係る意思決定の過程に積極的に関与する機会を有すべきとし考慮を求めています。神奈川県においても、手話推進計画の策定等にあたっては、当然ながら当事者の意見を聴き反映できるような方策を検討する必要があると考えます。そこで、私はこの点について質疑を行いました。
 提案者のしきだ県議からは、県民の皆様の声に対し、謙虚に「心の耳」を澄ませ、県民の思いに寄り添い、一人ひとりの人格と個性が尊重される社会の実現に向けて、真摯に取り組みを進めていくことが求められているという見解とともに、障害者権利条約に関する運動展開に際し、各国の多くの障がい者が使っていた言葉、“Nothing About Us Without Us”すなわち、「私たちのことを、私たち抜きに決めないで」という言葉が紹介され、当事者参加の観点は、極めて重要であり、幅広い県民のご意見が計画に反映される仕組みが構築されることを強く期待しているという答弁がありました。

 条例制定は共生社会への第一歩。手話独自の「語彙と文法体系」を理解深め、広く普及していくためにも、手話推進計画を着実に遂行し、条例制定運動がもたらした効果を持続させ、さらに大きく育てていくことが必要です。