未来を担う若者の社会的・経済的自立に向けて

2014年11月7日 17時30分 | カテゴリー: 教育, 活動報告, 生活困窮者支援・若者支援・働き方, 県政レポート

 10月10日から始まった決算特別委員会。最後の質疑は「総括質疑」です。ここで私は、2013年度の事業の実施に向け知事が強調されていた「20年後も、いのち輝くマグネット神奈川」という県の施策の方向性を踏まえ、人口減少社会にあって、希望をもたらす存在であり未来を担う若者の自立に向けた取組みについて質疑を行いました。幅広く深いテーマなのですが、私の持ち時間は質問と答弁を合わせて9分間。とにかく行けるとこまで行ってみる9分間でした。

 まず、2013年度の県内公立高校の卒業者の進路状況を確認したところ、『進学も就職もしていない者(大学等へ進学準備中のものは除き一時的な仕事に就いた者を含む人数)が、全日制については卒業者総数39291人のうち1920人で、その割合は4.9、また、定時制については卒業者総数1829人のうち720人で、その割合は39.4%である』との答弁がありました。

 また、県民局青少年課からは、サポステ・学校連携事業について、県立定時制高校6校におけるセミナーや個人面談の実施や、県立高校の進路指導担当教諭大会において、学校内にキャリア支援センターを設けてサポートステーションと連携した支援の取組みを行っている県立田奈高校の事例を共有したことが報告されました。

 田奈高校におけるキャリア支援と外部連携の具体的展開については、厚生労働省の「地域若者サポートステーション事業の今後のあり方に関する検討会」でも報告されています。アルバイトとインターシップを合わせた中間的就労のモデルであるバイターンの取組みとその効果も報告されています。バイターンは困窮世帯で育つ子どもにも配慮されたプログラムで、「神奈川県新しい公共の場づくりのためのモデル事業」として2012年度まで実施されたものです。県民局NPO協働課長からは、2カ年にわたる事業について、『NPO,学校、企業等多様な担い手が課題を共有しその強みを生かして地域の課題解決に取り組むモデル的な協働事業であった』という評価とともに、『事業が終了した現在もこの事業の担い手により構成される協議体は存続しており、構成員であったNPO等が寄付金を集めながら関係機関と協力し自主的に事業を継続している』ことが報告されました。

 卒業後の進路決定状況や田奈高校における実践事例等も踏まえ、今後は外部の資源も生かし、課題に対応し重点化したキャリア教育を構想していく必要があると考えます。この点について高校教育企画課からは『特色ある実践事例の取組成果について他校へ情報発信に努めることや、県立高校改革の中で外部資源を生かした新たなプログラムを考えていく』との答弁がありました。 
 
バイターンの取組みについては、内閣府、文科省、厚労省などを始め他自治体教育委員会など多くの視察を受け入れていることを教育委員会としても把握しているそうです。ならばば県から国に対して新たなキャリア教育スキームを提言することもできるはずです。

次世代育成課が作成した資料によると、本県の生涯未婚率は急増し男性21.97%、女性10.73%となりいずれも全国平均を上回っている状況です。社会的、経済的自立が困難であれば、当然家族を持つことは難しく、また、世代を超えた貧困の連鎖の影響も深刻となることを考慮しなければなりません。
現状の若者を取り巻く諸課題は人口減社会をさらに加速させるものと考えます。現在、県では人口減少対策について全県的な議論を展開するとして準備を進めています。 人口減少社会、とりわけ、生産年齢人口が減少する中、持続可能な社会システムの構築のためにも、持続可能な自治体経営のためにも、若者の自立の支援は重要な施策であると考えます。こうした課題を部局を超えて横断的に捉え政策化する視点が必要です。しかしここが中々進まないのです。

 質疑の最後に総合政策課の答弁で、『人口減少対策の視点から、雇用対策や子育て支援、街づくりなど多岐にわたる綜合的な取組が必要であり、人口減少を抑制していく視点や人口減少の課題を克服するといった視点で部局横断的に検討をすすめていく』事を確認できました。これをとっかかりに前に進みたいともいます。