決算特別委員会〜利用者本位の制度としたい「介護保険制度」

2014年11月5日 20時32分 | カテゴリー: 高齢者、障がい児・者福祉

 2013年度は、2012~2014年度を計画期間とする第5期かながわ高齢者保険福祉計画の中間年度です。決算審査においても、介護保険事業会計について取り上げました。
 まずは、介護保険事業の実施状況の確認です。
 県内市町村の2013年度の介護保険給付費総額の実績額は、5,002億円で、かながわ高齢者保険福祉計画における見込み額に対する割合は98.3%となっています。サービス利用が計画を下回り発生している余剰金については、市町村において「介護給付費準備基金」として積み立てられており、2013年度末の県内市町村の基金保有額は、175億円となっています。2014年度の事業の状況で基金残高は増減しますが、保険制度ですので、「3年で集めた保険料は3年で使う」ことが原則であり、計画期間の終了時には準備基金の剰余額を次期計画期間の保険料上昇抑制に充てるなど、適正な取崩しが行われるよう県としても市町村への助言を行うべきと思います。
 さて、質疑で取り上げたのは、2015年度から大きく見直される地域支援事業についてです。県内市町村の地域支援事業の2013年度実績額は、107億8900万円で見込み額に対して81,4%の実績となっています。地域支援事業費用は給付総額の3%を上限とすることとされていますが、2013年度の事業費実績は、給付費総額の3%を下回る2.2%、その83.8%は、地域包括支援センターの運営等、包括的支援事業にかかる事業費で占められていました。2015年度より地域支援事業の枠組みに、予防給付の一部や一次予防の高齢者(活動的な高齢者)を対象とした事業も含めて新たな総合事業を進めるとしていいますが充分な予算が確保されるのか気になる所です。
 高齢社会課からは、地域支援事業の事業費について、地域支援事業全体の上限の設定はなくなり、介護予防事業を総合事業として再編すること、その予算については前年の費用実績にその市町村の75歳以上の高齢者人口の伸び率を乗じ算出した額が上限額になるという考え方が示されました。2013年度の介護予防事業の実績は17億5200万円で計画比45.2%でした。介護予防事業については、これまでも事業のメニューが用意されても活用できない実態を明らかにしてきましたが、新たな総合事業についても、例えばサービスの担い手がいない等の理由によりサービス量が確保できない事態も懸念されているところです。また「包括的支援事業と任意事業については未だ国から上限が示されていない状況」であることも報告されました。

 私は、帳尻合わせの給付削減の影響を危惧するとともに、元気な高齢者に介護保険の財源を投入することは保険制度に馴染まないと繰り返し指摘してきました。あらためて、保険制度としての理念を踏まえ、当事者の選択を尊重し利用者本位の制度となるよう市町村とともにしっかりと取り組むことを求めました。