「新成長戦略と労働法制の規制緩和がもたらすもの」

2014年7月19日 11時52分 | カテゴリー: 活動報告, 生活困窮者支援・若者支援・働き方

 嶋﨑量さんをお招きして、新成長戦略と労働法制の規制緩和の動きについてお話いただきました。

 ダボス会議での安倍首相の「岩盤を打ち破るドリルの刃になる」との宣言通り、国家戦略特区に象徴されるような企業のグローバル競争を前提にした規制緩和論や労働法改悪の動きが活発化しています。しかし、そもそも、経済を成長させれば労働者も潤うという「トリクル・ダウン」効果は、労働分配あってこそ成り立つ論であり、経済会にベースアップを要請している首相の本気度も問われます。
 
 現在、永続的に派遣を続けられるような労働者派遣法の見直しや、有期労働契約の無期転換ルールを骨抜きにする見直しを始めとして、労働時間法制の見直し、ジョブ型正社員の雇用ルール整備、解雇の金銭解決制度などが議論の遡上に上っています。労働者にとって、さらには、消費者・生活者にとっても、様々な影響が危惧される重大な問題です。
 嶋﨑さんからは、その背景として、経済財政諮問会議や日本経済再生本部,規制改革会議、産業競争力会議の動きが紹介されました。
 とりわけ、残業代ゼロ法案については強い批判がありますが、「労働時間の長さによらず、責務や成果によって賃金が決まる仕組みの創設」といった論点のすり替えも行われています。労働時間の上限規制は行うべきですが、そのためには、まず、現行法をきちんと機能させるべきです。嶋﨑さんも、「残業代ゼロにより長時間労働が抑制されるという主張は、労働時間と賃金が連動しない成果主義のまやかしである、成果に応じた賃金も、自由な働き方も、ワークライフバランスも現行制度でも可能であり、やるべきことです」と結ばれました。
 消費者教育推進法を生かした取組みを活発化させることや、 労働者及び使用者等に対する労働関係法制度等 についての教育・啓発をより推進する「ワークルール教育推進法」制定の動きを進める必要性も確認しました。今後も新たな連帯を作り出すことに努力し、地域アクションに取組みます