「神奈川県いじめ防止対策基本方針(仮称)」策定に向けて〜常任委員会報告

2013年12月20日 22時25分 | カテゴリー: 子育て・子育ち・女性, 県政レポート

 本年9月に、いじめの未然防、早期発見、重大な事態への対応などを柱とした「いじめ防止対策推進法」が施行され、10月には、国の基本方針も策定されました。これを受け、県は、「神奈川県いじめ防止対策基本方針(仮称)」の策定を進めており、12月議会ではその素案が示され、意見募集も始まりました。

神奈川県いじめ防止基本方針素案は、県教委が設置する県立高校と県民局が所管する県内私立学校を対象としており、8月以降、部局横断的な検討を進めてきたとのことです。いじめ防止対策推進法は、*1いじめ防止等の対策のための組織の設置や「学校いじめ防止基本方針」の策定を義務づけており、学校に重大ないじめが発生した際には、学校が事実関係を明確にするための調査を行い、いじめを受けた児童・生徒、保護者や自治体に報告する義務を負う他、出席停止措置にも踏みこんだ対応も盛り込まれています。県としては、今年度末までに各学校の方針策定が完了するチャートを描いています。

いじめ防止対策推進法では、学校のいじめ防止基本方針は、国および地方のいじめ防止基本方針を参酌して定めるとされていますが、同時に、検討段階からの保護者や地域の方の参画や,児童生徒の主体的かつ積極的な参加が確保できるよう留意するとされ、県の素案でも、同様の方針が示されています。しかし、限られた時間の中で、保護者の参加や児童・生徒の意見を十分に反映させることはかなり大変な作業であると思います。さらに、基本方針にもとづく、年間計画の作成、教職員の研修、生徒、保護者の対応、データ収集など、学校は多くの役割を担うことになります。

県には、あらためて、地域、学校の実情に応じた取組みとなるよう支援を行っていく姿勢が求められます。何よりも、子どもを取り巻く社会状況、様々な要因や背景をとらえた支援の必要性についても留意し、今後も、現場とともに知恵や経験を重ねていくことで、未然防止の具体策や、当事者や親の知る権利を保障する仕組みづくりにつながるよう、県の基本方針も柔軟に見直していくことが必要です。
2014年の第1回定例会では、パブリックコメントを受けた神奈川県いじめ防止対策基本方針(仮称)案が報告されるとともに、*2神奈川県いじめ問題連絡協議会(仮称)、*3神奈川県いじめ防止対策調査会(仮称)および、*4再調査のための付属機関の設置条例案も提案される予定です。今後も引き続き議論を重ねていきます。

*1学校におけるいじめの防止等の対策のための組織(第二十二条): 学校は、当該学校におけるいじめの防止等に関する措置を実効的に行うため、当該学校の複数の教職員、心理、福祉等に関する専門的な知識を有する者その他の関係者により構成されるいじめの防止等の対策のための組織を置くものとする。
*2神奈川県いじめ問題連絡協議会(仮称):学校関係者や警察、児童相談所、PTA、弁護士、および、心理、福祉の専門家などで構成
*3神奈川県いじめ防止対策調査会(仮称):教育委員会の下に設置する重大事態調査組織。公立学校で発生した重大事態について調査を行う。
*4再調査のための付属機関:県立学校または県教育委員会が行ったいじめの重大事態の調査結果、並びに私立学校が行った重大事態の調査結果について、知事が必要があると認めた場合に再調査を行う。