「社会保障制度改革プログラム法案」強行採決で可決

2013年11月17日 11時36分 | カテゴリー: 高齢者、障がい児・者福祉

15日、衆議院厚生労働委員会で、社会保障制度改革プログラム法案が採決され、与党の賛成多数で可決されました。法案は、医療や介護保険、公的年金などの制度改革についての今後のスケジュールを定めたもので、介護保険改革では、要支援者への支援の見直しを実施することが盛り込まれています。
消費税率8%に引き上げにより、2014年度は5.1兆円の増収が見込まれていますが、そのうち新たな社会保障の充実に振り向けられるのは0.5兆円にとどまります。消費増税による負担の増加と給付の抑制策が示される一方で、5兆円の経済対策も打ち出されています。
当然ながら、委員会では、この見直しが高齢者に与える影響や、個別の社会保障政策がどのように充実されるのかが問われ、一体改革の原点を質す質疑が繰り広げられましたが、縮小社会の入り口に立つ今、未だに成長する社会を前提とした大臣の答弁は現実味のないものでした。そんな中、突然、自民党の委員から審議打ち切りの動議が出され、混乱の中で採決が行われました。市民にとっては、理解しづらい審議のプロセスであり、残念な結果でした。

14日に開催された社会保障審議会の介護保険部会において、給付から切り離す方向が示されている要支援者向けのサービス(予防給付)のうち、医療系サービスの訪問看護や通所、福祉用具貸与は予防給付に残し引き続き全国一律のサービスとし、訪問介護とデイサービス(通所介護)だけを市町村事業に移す新たな案を示されました。医療と介護の連携が強く言われるなか、あからさまな医療と介護の線引きを行うことの整合性があらためて問われます。

要支援者は現に介護を必要とする「要介護状態等」に置かれている人であり、一人暮らしの高齢者が4割近くを占め、高齢夫婦世帯・単身子と同居など核家族世帯も3割近くを占めています。現行の様々な専門性のある介護予防サービスを、必要最小限かつ適正に利用することで在宅生活を維持しています。要支援者の生活援助を介護保険給付から外すことは、要介護状態が悪化し、逆に介護給付の増大につながります。また、介護者家族への負担も増えることが懸念されます。

神奈川ネットは、要支援者の介護予防サービスを、これまで通り介護保険の予防給付で行なうことを要望し、「ワーカーズ・コレクティブ ネットワーク ジャパン (WNJ) 」「特定非営利活動法人アビリティクラブたすけあい」とともに、署名活動を進めています。生活援助を中心とした在宅サービスの重要性を現場のワーカーとともに訴えていきます。