トークサロンを開催しました「ドイツ・デンマークの自然エネルギーと 市民電力の今」

2013年6月9日 00時50分 | カテゴリー: 地域活動, 活動報告, 防災・環境・エネルギー・ごみ

今年2月に実施された「自然エネルギー&市民電力視察ツアー」に参加された向田映子さん(WCA女性・市民コミュニティバンク理事長)を迎えトークサロンを開催しました。向田さんからは、3.11の福島第1発電所の事故後、いち早く原子力政策を転換、脱原発に舵を切ったドイツの政治情勢や電力供給事業について、また、ドイツ・デンマークにおける市民電力の取組みについても伺いました。

ドイツの原子力政策の転換要因として、技術的な側面のみならず倫理的側面から方向づけた「安定したエネルギー供給のための倫理委員会」の果たした役割は大きいようです。原子力の事故があった場合、他のどんなエネルギー源よりも危険である、さらには、再生可能エネルギー普及とエネルギー効率性政策で原子力を段階的にゼロにしていくことは将来の経済のためにも大きなチャンスになるといった報告も出されています。

ドイツでは各市町村の市議会が各々電力供給会社を決める事になっており、契約期間は一律20年とされています。2014年末に更新される供給契約の獲得に向け「市民エネルギーベルリン」も設立されています。市民運動により電気系統を買収、10万人の市民へ電気が供給された人口2500人のシェーナウ市の草の根のエネルギー革命は、日本でもよく知られていますが、ベルリンのような大都市(350万人)で同様の事が実現すれば、それこそ革新的な出来事となるでしょう。

その他、市民が投資できるハンブルグエネルギー公共電力会社の取組みや、国際環境NGOグリーンピースドイツ支部が設立した電力会社グリーンピース・エネジー協同組合、デンマークの風車協同組合の取組みも伺いました。いずれも、民主的なオーナーシップが実践されており、彼らがチャレンジする(した)理由を尋ねると「だって、参加できるんですよ!」という言葉返ってくるのだそうです。
地域のひとりひとりが環境に優しい持続可能なエネルギーの開発に参加することについて、明確な価値観を持っている様子が伝わってきます。前述のベルリン市の電力供給会社の決定の重要な条件も、一番資金量が多いところではなく、市民の意向や政治判断が最も大きく、政治判断を左右するものは「市民参加」なのだそうです。
市民社会の奮闘を身近に感じ、私たちも、あらためて、参加にこだわった政策アクションに取組んでいきたいという想いを強くしました。