災害時の要援護者対策は情報共有から

2012年5月30日 00時17分 | カテゴリー: 防災・環境・エネルギー・ごみ

特別委員会報告

神奈川県地域防災計画の修正を受け開催された震災対策調査特別委員会で、神奈川ネットの防災プロジェクトでも調査を行ってきた「災害時要援護者対策」を取り上げました。

県は、2007年、市町村における高齢者、障害者等への災害時における支援体制を整備するためのガイドラインとして「要援護者支援マニュアル作成指針」や、「災害時要援護者対応マニュアル」を改定しています。地域防災計画の見直しに当たり、これらの指針、マニュアルも2011年度中に見直す予定でしたが、必要に応じて適宜見直すとされ改定は見送られています。

防災計画には、今後、災害時要援護者に関する情報提供、避難誘導体制の整備を図っていくとの記述がありますが、これらは、2007年度に要援護者マニュアル作成指針等が改定された際にもポイントとされました。しかし、支援者が未定などの理由から、避難支援プランの個別計画の策定は進まず、県内33市町村のうち、個別計画の策定を終えているのはわずか5市町にとどまっています。また、要援護者情報の把握を進めるにあたって*関係者共有方式の導入も提案されていますが、導入市町村は6市町となっています。

災害時には、要援護者に対して、市町村職員、民生委員や地域の共助組織、福祉や医療機関などが連携し安否確認や救助などにあたることが求められますが、そのためにも平常時から要援護者の情報を関係機関で共有する取組みが必要です。横浜市では要援護者対策として*同意方式*手あげ式に加え、関係機関共有方式を推進するとし、県内初となる震災対策条例の改正が検討されています。
国も災害時の要援護者情報の収集・共有については、関係者共有方式の活用を推奨しており、その方針を周知していくとともに、情報を共有する際の守秘義務や提供される情報のレベルなど留意すべき点についてはガイドラインを示す事も必要であり、県としては、さらに踏み込んだ形で、市町村の災害時要援護者対策を支援していくべきと提案しました。神奈川ネットのプロジェクトでも引き続き各市町村への提案に取組みます。

*関係機関共有方式:個人情報保護条例において保有個人情報の目的外利用・第三者
提供が可能とされている規定を活用して、要援護者本人の同意を
得ずに、平常時から関係機関等の間で情報を共有する方式
*同意方式:要援護者本人に直接的に働きかけ、必要な情報を収集する方式
*手上げ方式:要援護者登録制度の創設について広報・周知した後、自ら要援
護者名簿等への登録を希望した者の情報を収集する方式