「震災がれき問題」求められる支援と県民の合意

2012年2月5日 16時14分 | カテゴリー: 防災・環境・エネルギー・ごみ

1月31日神奈川ネットメンバーと資源循環課にヒアリングを行いました
1月31日神奈川ネットメンバーと資源循環課にヒアリングを行いました
黒岩知事が、震災がれきの受け入れを表明し、1ヶ月半余りが経過しました。この間、県民への説明と意見交換の場として対話の広場も3度にわたって開催されましたが、議論の着地点は未だ見えないままです。

がれきの受け入れに向けて、「逃げも隠れもしない 全部受けて立つ」との姿勢で対話の機会を設けようとされた知事の姿勢は、まず、評価されるべきと思います。しかし、その後の県民との対話の広場では、限られた時間での質疑応答が結果的に「論点をずらしている」等との批判につながりました。また、知事自ら国に対して安全基準の科学的根拠を求める事態となり、対話の広場が合意形成へのステップにはならなかったことも事実です。これらの背景には、知事も指摘されたように、原発事故についての政府の情報開示姿勢やその内容に対しての根強い不信感があります。
バグフィルター安全神話についても、非公開で開かれた有識者会議「災害廃棄物安全評価検討会」において、実証データもなく批判も黙殺された経過も市民の知る所になり、もはや安全の根拠が揺らいでいます。

県の担当課は、これまで7回実施した横浜、川崎、相模原との担当者会議の内容や、がれきの受け入れを行う場合のマニュアル素案やコストも含めたシミュレーションも現時点では明らかにしておらず住民が県の取組みの是非を判断する材料は十分提示されていません。県の最終処分場の安全対策は万全であるとされていますが、セシウム以外の核種の対策が想定されていないといった問題も指摘されています。

知事は、今後も徹底的な情報公開と丁寧な説明を行うとしていますが、私も、現時点で神奈川県が震災がれきを受け入れることを支持することはできません。
震災がれきの処理にあたって、放射能のリスクを最小限に押さえるためには、広域処理・焼却を行わないことが原則です。一日も早い復興、被災地支援に向けて、現地で震災がれきを有効活用することや処理専門のプラントを建設するといった方策も含め、国や県も市町村の処理計画を尊重し、必要な支援がなされるべきと考えます。
さまざまな課題を認識した上で、今後も県として広域処理を進めるのであれば、まず、その優位性や安全性を根拠を持って県民に説明を行う必要があります。