震災がれきの受け入れ「安全宣言」の前にやるべきこと

2012年1月8日 22時04分 | カテゴリー: 防災・環境・エネルギー・ごみ

神奈川県は、12月20日、東日本大震災で発生したがれきの受け入れを表明していますが、7日には、黒岩知事が岩手県宮古市を訪れ、がれきの搬出作業や放射線の検査態勢などの視察を終え、すでに受け入れを行っている東京都と連携し受け入れを行う方策を模索することも表明されました。焼却場を持たない県が、市町村による焼却を前提に、率先してがれきの受け入れを表明し、着々と準備が進められています。

一方、6日には、放射性物質の再拡散や低線量被曝を心配される市民団体から、放射性物質で汚染された被災地がれきの受け入れをしないことや、放射性がれきの焼却に関しての安全性の根拠を示すこと、県民への十分な説明を求めるといった内容の提案書が知事あてに提出されました。

知事は、12月22日の会見でも芦名の最終処分場について「防水対策は万全、排水は濾過(ろか)して、そしてその有害物質を全部取り除いてきれいな水にして排出しているという非常によくできた素晴らしい施設です。」と述べられていますが、放射性物質の吸着装置は設置されていないと思います。漏水検知システムの耐用年数は放射性廃棄物を想定したものでしょうか、これも気になる所です。芦名の安全対策の再検証のみならず、横浜、川崎、相模原の焼却施設でどの程度放射能の濃縮が進むのかも明らかにされるべきと考えます。

焼却炉に取り付けられた集塵機バグフィルターで放射性物質を除去できるのか、また、セシウム以外の核種についての対策はどうするのかといった市民の疑問や不安もあり、安全性の評価にはいくつものハードルがあります。
前のめりの安全宣言は不安をもたらします。被災地支援の必要性は誰もが認識していると思いますので、まずは、十分な検証と検討、そして住民への説明を行うといったプロセスを踏むことが必要です。

市民団体と県政記者とのやり取りでは、「どんながれきも受け入れるべきではないという考え方か?」という記者の質問に対し『安全かどうか解らないのであれば一端立ち止まって検証し、そのデータを公表し有識者を含め議論しましょう。安全性が確認できれば受け入れれば良い』と主張されていました。記者はさらに、汚染の有無の確認(区別)をどうやって行うのかと市民に問い質していましたが、それこそ黒岩知事に聞けば良いことです。

黒岩知事との「対話の広場」が開催されます。
震災がれきの受入について、地元をはじめ県民の皆さんに、直接、御説明し、意見交換が行われます。

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