東アジア草の根ワークショップ2011

2011年8月30日 01時14分 | カテゴリー: アジア・NPO/市民社会・平和

2050年、核に依存しない東アジアの平和は可能か〜まちからの提案とビジョン

韓国ソウルで開催された東アジア草の根ワークショップに参加しました。27日、呉在植(オジェシク/ARI理事長、韓神大学教授)の基調講演では、国家主義を超えて共同体を作っていく重要性や、相助を通じて共生をめざすべきとの問題提起があり、その後、日韓のNGOなどからの報告を受けパネル討論が行われました。私も、神奈川ネットが地域の方たちと取り組む放射線測定活動や地域エネルギーの創出に向けたプロジェクトの活動について報告しました。

今回のワークショップは、核に依存しない東アジア平和の可能性をテーマとしていますが、やはり福島で何が起こっているのかに注目が集まります。日本から参加された、南相馬FMディレクターの今野聡さんからは、原発ある町に住み暮らしてきた人たちの複雑な思いが伝えられました。

今野さんは、南相馬市で東京電力福島第一発電所から30キロ付近(500mほど圏外)にお住まいですが、避難する範囲が「念のため」という言葉とともに、どんどん広がっていった状況が語られました。ガソリン不足の中、「行けるところで一番遠い」飯舘村に辿りつき、体育館で2日間を過ごされたそうですが、飯館村の空間線量はかなり高かったことが後に解ります。適切な情報提供がなされなかったことへの怒りは当然の感情です。

南相馬市は、東京電力からの仮払い補償金となる原発から半径30キロの圏内の住民に加え、圏外の住民にも市として独自の補償金を支払いました。しかし、「なんで税金を使って、自宅に住める30キロ圏外の人にお金を出すんだ」という批判も生まれたそうです。また、家族であっても、原発事故の危険性の受け止め方に差があり、地域、家族の中に複雑な感情と分断が起きてしまっている困難な状況が語られました。

現在、今野さんは、支援に入られた日本ボランティアセンターのサポートで運営されている災害FM放送局「みなみそうまさいがいエフエム」のスタッフとして活動されています。東日本大震災を経験し、あらためて市民が情報を持つ重要性が見えています。市民メディア先進国の韓国から学ぶ事も多く、今後も交流を重ねていきたいと思います。