学校給食をめぐる問題

2010年10月14日 09時34分 | カテゴリー: 教育

決算審査レポート その1

昨日の教育委員会の決算審査では、横浜市の外郭団体、財)横浜市学校給食会が行っている、資給食物の共同購入事業について、昨年見直された給食費の問題も含めて取り上げました。

まず、給食費の見直しについてです。
2009年1月より、食材費の高騰を理由に、給食費が3,700円から4,000円に改定されています。給食費の見直しについては、2008年の6月に、学校給食費検討委員会を設置し、意見聴取を行っています。しかし、給食費の値上げの背景、理由としてあげられた食材費の上昇については、08年、09年の学校給食会の決算書を見ると、当初の見込みを下回っています。審査では、あらためて、給食費の値上げの妥当性を問いました。

給食費の値上げの検討を行っていた当時、08年度の給食食材購入費は約83億円、09年度は、約86億円と想定されていました。(学校給食会が試算)3700円の給食費で給食を提供した場合には、08年度は約3億3千万円、09年度は6億6千万円ほど給食費が不足すると試算されていました。しかし、実際の食材購入費は、08年度が約80億円、09年度83億円となっています。

検討委員会に出された資料には、08年度途中で給食費を値上げする妥当性について「20年度は、学校給食会の価格調整等準備資金(以下準備資金)を取り崩す予定。取り崩した分はあらためて給食費から積み立てる必要があり、在校生と来年度以降の新入生の負担の公平性を考慮すると、今年度中の値上げが妥当である」とも書いてありました。

準備資金は、給食物資購入資金に不足が生じた場合の一時的な支払い資金として活用することを目的に、給食物資の共同購入を行っている学校給食会が積み立てています。この準備資金の原資は、給食物資の入札の残金です。つまり、準備資金を積み立てるには、価格上昇分を上回り給食費を徴収しなければならないことになります。赤字額を可能な限り圧縮するために、できるだけ早い時期に値上げさせてほしいということであれば、保護者の理解も得られるかもしれませんが、準備資金を積み立てる必要があるから急ぎ値上げしたいというのは本末転倒です。
検討委員会では、余裕を見て給食費を値上げすることについて、保護者に理解を求めるべきとの意見も出されていました。しかし、そもそも、価格調整等準備資金の規程には、「給食実施校」は、落札差金が生じた場合において、給食会が請求した時は、その額を納付をするものとするとあり、保護者への説明責任は謳われていません。これも問題です。

給食費の値上げの議論においては、公平負担の観点から、給食費の未納対策もセットで論じられています。具体的には、未納者に対して「徴収の根拠が法律により明確であることから」法的措置により徴収を行う旨説明されていました。しかし、法的措置など行えないことも明らかなり、現在は法的措置は行っていません。結果的に、検討委員や保護者に対して、誤った説明をしていたわけですから、未納対策の顛末や、給食食材費の現状も、きちんと報告すべきです。

給食費の扱いについては、今年2月、横浜市給食費条例案を議員提案し継続的に審査が行われ、教育委員会としても公会計化に向けて検討を進めているとのことです。公会計化すれば、給食物資購入資金に不足が生じた場合の一時的な支払い資金として、必ずしも学校給食会がセーフティネットを持つ必要性もなくなります。
審査では、公会計化を機会に価格調整等準備資金のあり方を検討するとの教育長の答弁を得ました。

レポートその2につづく

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