二極化する社会の課題の克服に向けて「次世代育成支援行動計画」を検証

2010年3月14日 23時00分 | カテゴリー: 子育て・子育ち・女性

こども青少年局 予算委員会報告 

2010年度は、次世代育成支援行動計画『かがやけ横浜こども青少年プラン』の後期計画期間(2010年〜2014年)のスタートの年です。後期計画素案では、少子化対策が強調されることなく、すべての子どもを対象とし、虐待など権利侵害への配慮、市民の参画により共生社会をつくるという視点が盛り込まれており、評価すべき点も多くあります。しかし、素案のパブリックコメントは低調で、締切前日の11日現在250件の意見に留まり、前期計画の1300件を大きく下回っていました。

後期計画策定の前段で行なったアンケート調査は、回答者の年収が比較的が高かったという傾向も見られ、二極化する社会の課題の一端が垣間見えるように思います。アンケートの回答にある「子育て生活の満足度」77.7%という数字も収入階層のおよぼす影響も考慮されるべきと思います。

一人親世帯の貧困問題は深刻で、昨年、厚生労働省が公表した一人親世帯の相対的貧困率も54・3%でした。横浜市が行った「ひとり親家庭アンケート調査」(08年度)でも、就労している母子家庭の平均収入は277万円、年間の世帯総収入額は、母子家庭の約45%が300万円未満という厳しい状況です、就業形態も、非正規職員が半数以上と不安定な就労形態の割合が高くなっていることも報告されています。

子どもをめぐる環境も厳しく、虐待の増加や深刻化も指摘されています。市内の児童相談所の児童虐待対応件数は2,156件(08年度末)で5年前の2倍弱に上り、ここ数年の新規把握は年間600〜700件と高いレベルで推移し、児童相談所養護相談も、03年度の2,856件から08年度は3,953 件と増加しています。一時保護所の入所人数も1日あたり平均113名と定員の85%を超え増加が続いています。
後期計画では、今後、ショートステイなどの在宅支援やファミリーホームなど家庭に近い養育環境を拡充するとともに、強化型児童家庭支援センターを整備するなど、地域に近いところで在宅・入所の支援を進めて行く方針です。

高齢者福祉では、予防が重視され、地域生活を支える地域包括支援センターがあり、専門職であるケアマネが配置されています。私は、児童福祉にも同様のしくみが必要だと思いますが、専門職の育成や配置については時間やコストもかかります。また、こういった事業は、事業評価においても、なかなか効果が明らかになりにくい事業でもありますが、一つひとつのケースを捉え関係機関が連携し丁寧な取り組みを進めるしかありません。まずは、後期計画がしっかりと進捗するよう追いかけていきたいと思います。