杉並区「ひととき保育」を視察

2009年8月5日 11時59分 | カテゴリー: 子育て・子育ち・女性

杉並区「ひととき保育」を視察
杉並区「ひととき保育」を視察
子育て支援政策プロジェクトで、杉並区の「ひととき保育」の現場を視察しました。「ひととき保育」は保護者が通院などの用事の時やリフレッシュしたい時など、お子さんを短時間保育する施設(認可外)です。区内10カ所で展開されており、昨年は区内8カ所で、のべ16.835人が利用しています。横浜市の402カ所の認可保育所で実施されている一時保育のうち、リフレッシュ・緊急を理由とした利用者数29,892人と比べても、ひととき保育の利用率の高さが伺えます。

最初に、訪ねたのは区の出張所を改修した「ひととき保育高井戸」。昨年度のべ利用者数は、4,801人。(うち緊急保育199人)。ここでは、生後3ヶ月から子どもを受け入れていますが、その時点ですでに育児不安やストレスを抱える母親も多く、早い時期の支援の必要性や有効性が明らかになっています。運営法人は、認可保育所も運営し、一時保育に積極的に取り組んで来た実績があります。また、区民センター内に設置されており、家庭支援センターや保健センターと連携体制もあり、相談・コーディネート機能が果たされています。

次に「ひととき保育上荻」を訪問しました。閑静な住宅街にあるこの施設は、NPO法人すぎなみ子育てひろばchou chou(シュシュ)が運営しています。地域住民が主体となって運営にあたり、高齢者のボランティアや中学生の職業体験も受入ながら、地域のネットワークを生かした取り組みが進められています。つどいの広場も併設されており、08年度は、のべ1,531人の預かりと5,110人の親子の利用(つどいの広場)があります。

ひととき保育・つどいの広場のいずれの事業も1施設年間500万円の経費補助、年間200万円の家賃補助の他、1,000万円の施設整備補助金が支給されます。一時間あたり800円(上限)の利用料が設定されており、おおむね日中4〜5時間の利用が多いとのこと。

杉並区では、ニーズの受け皿として施設整備を進める一方、2005年度から「子育て応援券」事業もスタートさせています。0歳児〜2歳児の保護者に年額6万円分、3歳児〜5歳児の保護者には年額3万円分の応援券を支給し、子育て支援サービスに利用してもらうという制度で、利用率は80%とのこと。杉並区は、2005年に合計特殊出生率が0・71と過去最低、全国自治体ワースト2となり、その後、子育て支援の目玉として、子育て応援券導入につながったとのことです。今回の視察で、一時預かりの潜在的なニーズの高さを確認するとともに、自治体独自のアイデアを競う時代にあって、注目すべき取り組みに触れることができました。