日出生台を眺め日本と世界の平和を考える

2008年7月23日 01時15分 | カテゴリー: アジア・NPO/市民社会・平和

東アジア市民社会フォーラム フィールドワーク報告

由布院市中郡日出生台に行ってきました。日の生まれ出ずる大地。美しい響きです。緑豊かな高原で放牧された牛は草を食んでいます。でも、この高原一帯は訓練場でもあります。
日出生台4900haの地域は、西日本最大の陸上自衛隊演習場で、現在、年間330日の演習が行われるそうです。その歴史は1898年に始まり、99年からは米軍演習も行われています。

その日も高原には砲撃音が響いていました。「射撃実施中」の情報版に緊張が走ります。通学路を自衛隊車両が走行し、訓練場の間を走る県道を超え実弾が飛んでいく、一般車が走行する目の前でゲリラ戦の演習が行われる…年間400万人が訪れる観光の町には、考えられないもうひとつの日常の風景あります。

それに対し、粘り強い市民の監視活動と米軍へのアプローチも行われてきました。さらに、沖縄 宮城、富士 北海道 矢臼といった基地を抱える住民同士の交流やドキュメンタリー映画の制作も手掛けています。そして、「守るべき生活とは何か」という原点に立ち返り、食と農をベースに人々の関係を紡ぎ直す「ムラづくりNPO風の原っぱ」の活動も生まれ、新たな住民自治が広がっています。

21日には、これらの活動を進めてきた浦田龍次さんの案内で日出生台を訪ね、地元に暮らし住民運動に参加されている衛藤洋次さんのお話も伺いました.
衛藤さん、昨日、訓練場の穴の中に、沖縄から訓練にやってきた隊員の姿を見つけて、彼に声を掛けたそうです。一人の人間として「お疲れさま」と。二日もお風呂に入っていなかった、気の毒だよって。
国と国ではなく人と人の関係が平和を作る、この地で出会った人は友人、友人の国とは戦争はできない。そんな思いも語られました。
国の保証金を受け取り、地域を出る人も多く、運動を継続しても、勝ち取れるものは少ないかもしれないが、人々のつながりは手にしてきた、この地を次の世代にきちんと引き継ぎたいと結ばれました。

現場を訪ねること、交流することで、共感し励まされ、また、発見し学びます。そして、つながることができます。エンパワーメントの法則なんですね。
日出生台を眺めながら、日本と世界の平和を考える人たちがいることを胸に刻みました。