粛々と進められる保育園民営化

2006年9月21日 12時12分 | カテゴリー: 子育て・子育ち・女性

民営化手続き条例が必要

 保育園民営化をめぐる訴訟で、早急な民営化が「違法」とした判決を受け、横浜市は控訴を行なっています。「十分な理由がないのに進めたことは、市の裁量の範囲を逸脱 した乱用」という判決は自治体関係者の注目を集め、学識者層からも厳しい評価が下されています。

 しかし、そんな情勢とは無関係に、毎年4園づつ公立保育所を民営化するという方針のもと、粛々と民営化手続きが進行しています。ある日、突然、この問題の当事者になった対象園の保護者が問題解決に奔走し、毎年、「合意形成」のプロセスを問い、性急に民営化を行わないでほしいという趣旨の請願が提出されるということが繰り返されています。
 これは、市民の重要な課題が自治体の規模によって薄められ個人化してしまう横浜の行政の弊害だと思います。個々の課題から普遍性を発見し制度につなげるのは政治の責任です。
 民営化の対象となった保護者の問題に終わらせず、市の施策として民営化を行う際のルールを「民営化手続き条例」に定め、広く市民に示すといった取組みが必要です。
 現在開かれている9月議会には、保育所民営化に関わる請願が提出され、民営化ガイドラインの作成を求める保護者の意見が出されています。
 そこに引用されている、世田谷区の区立保育園民営化ガイドラインには、民営化の基本的な考え方、手法、事業者の選定などについて定めています。さらに、応募事業者の中での相対的な優位者を決定するのではなく区立保育園水準を明確にした上で、その区立基準をみたす事業者を選定することが記されています。

 モデルとなる他自治体の取組みに学び、市の説明責任を果たすとともに、保護者、移管先法人との信頼関係を築くことが必要です。市民からの提案を議会がしっかりと受け止め、まずは、ガイドラインの制定に向けての議論を進めます。