地域づくりと協同組合の役割り

2006年4月8日 17時36分 | カテゴリー: 高齢者、障がい児・者福祉

庄内まちづくり協同組合『虹』

 鶴岡市で活動されている、異業種の法人で構成する「庄内まちづくり協同組合『虹』」をお訪ねしました。

「虹」には、共立社(購買生協)、庄内医療生協始め、さまざまな法人が参加されていますが、これは、イデオロギーに依らないゆるやかな連携によって可能となったもののようです。使う側から制度を捉え、創意工夫によって、ケア付き協同住宅、小規模多機能施設、介護予防事業などを展開されています。

 鶴岡共立病院を運営する庄内医療生協は、介護保険スタート当時からヘルパーステーション、デイサービス事業などに参入されています。さらに、協同・連携の実践モデルとして、ショートステイセンターや配食センター、介護保険外の独自サービスといった機能を持つ「総合介護センターふたば」を開設するなど、地域資源を蓄積されてきました。当然、介護事業に占める地域シェアも高く「抱え込み?」という批判も考えられるのですが、一方で、松本専務理事がおっしゃるように「小規模多機能制度では、はすでに抱え込みを認めていますよね。」という実態もあります。私は、経営資源を集中させ事業化する必要性と、多様な事業者も受け入れる事で施設を開くことは、どちらも必要で、これは、バランスの問題だと思います。

 庄内まちづくり協同組合『虹』山中洋理事長は、共立社の理事長でもあり、共立社が、地域をどうとらえ実践してきたかについてもお話を伺いました。地域は、「歴史的に形成された共通の生産・生活文化を土台に人々の暮らしが営まれおり、生きていくための願い、エネルギーが存在している」と。また、「地域調査は地域づくり」とおっしゃるように、エリアごとの、人口、所得、産業構造、雇用情勢など中長期的な調査も始められています。
 山形県の海沿いに連なる5市町からなる庄内地域は、人口約33万人の地域ですが、この10年間で、8604人の人口が減少したとのこと。高齢化率は25%で、世帯数の増加率は109、8%と、人口減少、高齢化の中でも核家族化が進み、域内の所得核差も拡大傾向にあるようです。こういった危機的状況を転換していくために、地域経済と生活を一体のものと捉え安心して住み続けるための地域づくりをすすめる協同のかたちとして2004年に「庄内まちづくり協同組合『虹』」が設立されています。
「今が、生協の第ニ創成期」とおっしゃる山中理事長は、地域社会への貢献度を公開し地域・市民への信頼度を高めることが重要であるとお話下さいました。これは、ヨーロッパで最も住みやすいと国連で認定されたボロニア市の姉妹生協アドリアテカ(イタリア)を訪問され学ばれたのだそうですが、今まさに、私たちにも求められていることでありその姿勢に共感を覚えました。