少子・高齢化社会、ジェンダーの視点考える 

2005年11月8日 09時00分 | カテゴリー: 生活困窮者支援・若者支援・働き方

 少子・高齢化社会の問題は、自らの問題として捉える重要な政治テーマですが、この問題を多角的な枠組みから捉えるために、日本女子大学教授の大沢真知子さんにお話をうかがいました。

日本の出生率の低下は止まりません。
子どももいて、キャリアもあって、夫も助けてくれる、子どもを育てながらいきいき働ける。
こうしたイメージをなかなか持てない。

結婚のために仕事を辞める人の割合が4割、また、出産のために仕事を辞める人の割合も2割だそうです。働くことと子どもを持つことを両立させない社会で、必要な女性労働は、未婚女性によって補われていることになります。
大沢さんからは、工業中心・男性中心時代の経済システムのままで、サービス経済化が進んだ結果だという指摘がありました。工業中心時代の女性のパート労働は、どうしても、低スキルの単純労働でした。様々なサービス市場で女性の専門性を発揮した労働が提供されるような時代になっても、パート労働=正社員の短時間労働という概念は育っていないということです。

また、「不確実な事」が、臨時労働者の増加をもたらすという構図についても指摘がありました。イラク戦争の結果、国際石油市場は大混乱に陥っていますが、このように、市場の動きが読めなないことが、不安定な雇用、非正規社員の増加につながっています。80年代後半の経済のグローバル化により、市場開放、規制緩和が進められ、日本も競争的市場にまき込まれていきました。市場が拡大すれば、当然、「不確実な事」も起きます。バブルによって一見うまく回っているように見えた時代に、対策がなされなかった結果というわけです。

いつの時代も政治は未来を見据えて動きつづけなければならないことを痛感しました。結局、男性が経済的責任を負い、女性が家事育児をおこなう前提でつくられた税制度や社会保障制度が労働市場をゆがめています。
国の制度に関わる課題をローカルパーティとしてどう提起していくかも含めて、重要な研究課題です。