結ぶべきは社会的な人間関係

2005年3月17日 06時12分 | カテゴリー: 教育

学校と警察との連携強化を考える

 フォーラムでは、学校と警察との連携強化について、子どもの人権という視点からも検証し、教育現場や地域でなすべき事を考えました。
 県教委と県警の協定書について、弁護士の山崎健一さんから、「情報提供については、本来、目的が明確であり手段が必要最小限でなければならない」といった個人情報保護上の問題点、また、協定の締結によって、生徒と教師の信頼関係を損なうこと、教育機能の低下、ひいては、子どもの居場所を失わせて立ち直りを困難にさせてしまうといった教育現場に与える影響が指摘されました。確かに、協定の目的は、曖昧で、対象事案の範囲も非常に広範囲かつ不明解なものです。これは、青少年保護育成条例も同様ですが、規制の範囲や規制によってどの程度目的が達成されたかについて検証する事も困難です。
 竹村雅夫さんは、まず、教育現場での問題をマスコミがセンセーショナルに取り上げることの弊害を指摘され、20数年前に学校が荒れた時代に、ご自信が経験された問題を抱えた少年との年月を振り返られました。少年は、経済的要因も含め、いくつもの原因が複雑に絡み合い悩みの中ありました。その少年の問題行動だけをとりあげるのではなく、その根っこの部分に向き合い、「失敗や過ちを起こしながらも、それを克服し人格を形成させていく場」として、教育の実践がありました。その上で、警察を使うということもある、しかし、それは、イレギュラー「例外」であり基本ではないとお話くださいました。
 杉原五雄さんは、「学校の門が閉じられ、防犯カメラが設置され、学校は砦化していく。本当は、地域に学校を開くことで、学校は守られる」といったお話があり、会場からも、学校にかり立てられるかのような、パトロールへの危惧、ホームレスなど社会的弱者を「何をするかわからない人たち」として排除してしまう動きなど、問題提起がありました。
 私も、パネラーとして、児童相談所や子どもに関わるNPO・NGOへのヒアリング調査から、子どもたちが、産業優先・利益優先社で、幼い時から経済活動の対象とされる階層社会に生きることを余儀なくされている現状や、貧困な福祉政策が、虐待の再生産と少年犯罪を生み出しているということを報告しました。コミュニティ−機能が縮小し見守らない地域社会が生まれ、地域を失った大人が地域を失った子どもをつくり、相互不信社会に暮らす人々が過剰なセキュリティを求めているのだと思います。
参加された方が、地域の方々が関わり、コミュニティスクールを創りたいと言う「塀のない学校」の事例を話して下さいましたが、私もハードではないソフトのディフェンスが大事だと思います。私たちは、管理社会、罰則社会に対して、自主性のともなうまちづくりを実践します。
 今春、青葉区で小規模・多機能の福祉拠点が開設されます。私もそこに参加し、社会的な人間関係を結びながら見守る地域社会をつくるチャレンジを続けます。