カリヨン子どもセンターの活動から見えるもの

2004年11月30日 23時57分 | カテゴリー: 子育て・子育ち・女性

フォーラム報告その2

 カリヨン子どもセンターの理事、前田信一さんから、カリヨンの活動を通して見えた課題について、お話をうかがいました。
 「カリヨン子どもの家」に保護された子どもの半数は、施設での生活を経験した子どもたちだそうです。彼らを支える家庭が、家庭として機能せず、支えてくれる人がいない子どもたちです。現在の制度では、18歳になると同時に、児童養護施設を出て生活しなければなりません。高校に進学しない場合は、15歳で、施設を出て、一人で生活することをしいられます。

 東京都では、児童養護施設で暮らす子どもの7〜8割が被虐待という状況であり、一時保護所をはじめ子どものための施設は、パンク状態とのことです。
 横浜市も同様に、一時保護施設は恒常的に定員を超化し、受け入れ先となる施設も不足しているため、保護期間も長期化しています。中には、1年以上に渡って、一時保護所で生活する子どももいます。子どもの保護の最前線にある児童相談所も、運営指針(人口50万人あたりに1か所設置)にほど遠い現状で横浜市には3か所しかありません。現場の職員の方からは、虐待について、世代間連鎖や、加害少年の被害者性など、多くの課題があることもうかがいました。

 また、大規模施設の中で「その子らしい生活を保障する」ことの限界も見えてきた中、里親やグループホームの拡充も叫ばれながら、市内には、ファミリーグループホームは、11ヶ所、虐待ケアを行う専門里親は1名、自立援助ホームも2か所にとどまっています。
 現在、三位一体の改革により、DV・児童虐待関連の補助金を廃止し、一般財源化するという動きもありますが、虐待やDV被害者は、生命の危機にさらされていながら、最も声をあげられない、埋もれてしまっている存在だと思います。今後、施策が後退することなく展開されるのか、国や自治体の果たす役割は何なのか、議論が必要です。

◆「カリヨン子どもの家」は、様々な理由で家庭や施設にいられなくなった子どもたち、法的な支援と福祉的な支援の両方を必要としている、一時も待つことのできない子どものためのシェルターです。