競争と選択から生まれるもの

2004年8月22日 00時30分 | カテゴリー: 教育

高校で養護教諭をされている布川先生から、子どもたちの保健室での訴えを入り口として、子どもの抱える悩みについてお話をうかがいました。拒食症で命を 落してしまう子やリストカットを繰り返す子どもは、結構ハイレベルな学校の子どもが多いそうです。「とことんやり抜いて」しまうのだそうです。痛みによ り自己の 存在を確認する。強い意志がありながら、自己決定の経験の無さがそうさせるのではないかというお話でした。多くの子どもは、教わる時間の長さや学力指向 に自主性が負けてしまい、自分で考え自分で決めることが困難になっているし、氾濫する情報の波は、自己選択することを益々むずかしくさせています。

また、子どもたちは、経済活動の対象にもなっています。先生からは、「このような競争と選択から階層が生まれてしまう。階層間の争いのある社会や、同じ階 層の子どもとしか会ったことのない子が作る社会でいいのか」という問題提起がありました。また、食事を作れない子ども=生活をしてこなかった子どもが、 生への不安を抱えてしまうこともあるそうです。学力の中身の検証方法を変えることが必要だと思います。先生の「負を選択して人格を磨く事が大切である」と いう言葉にも共感を覚えました。勝ち続けなければ生き続けられない社会では、苦しすぎるのではないでしょうか。