青少年保護育成大綱は何をめざしているか?

2004年8月21日 23時22分 | カテゴリー: 子育て・子育ち・女性

昨年12月、青少年保護育成大綱が策定されました。大綱には、少年犯罪、触法少年対策が挙げられ、刑事対応の強化がうたわれており、当時、青少年問題 担当であった鴻池祥肇氏が小泉首相に提出した報告書の内容が反映されたものとなっています。

この動きに呼応するように、横浜市から神奈川県に対し、神奈 川県青少年保護育成条例の見直し・強化についての要望書も提出されました。私は、この一連の流れが、自民党が議員立法をめざした『青少年有害社会環境対策基本法』にも通じるものがあるように思われてなりません。

この基本法は、青少年保護育成に関して、特に、メディアにつ いて、現状の条例による規制は地域格差があるとし、統一立法を目指したものです。しかし、「表現と報道の自由」に基づく業界の強い反発に合いました。ま た、少年犯罪を助長しているとみなすための理論的根拠が示されず、長期的には、少年犯罪が減少している現状で、条例の実効性、合理性については、多くの疑問の声も上 がり立法は見送られたという経緯があります。

全国自治体のなかで唯一、青少年健全育成条例を制定していない長野県の田中知事は、自己判断を行える社会を めざし、自立をうながす事が重要と発言しています。青少年をめぐり、国家権力、警察権力が強化され、教育福祉から治安取締型への移行が図られようとする 今、私たちの自由や権利についての価値観、民主主義が問われているのです。